発達段階にふさわしくない学習は歪みを生む
成長期の子供に、当人の発達段階にふさわしくない要求をすると、
(もっと後の段階にふさわしい情報や体験を無理に学習処理させたり、
いつまでも前の段階に子供を縛り付けておこうとする事)
子供の発達はほぼ停止してしまう。
その時子供は、
学習は難しくて苛立たしいもの、何の益にもならない物だと学ぶ。
より後の段階に適した要求に子供が答えられたとしても、
時期が早すぎたため、知能が歪んでしまったりする。
例えば、
大人の価値観や意見などは、子供が相当成長してしまってからのものである。
小さな子供に大人の抽象的思考を尚早に押し付けると、
後年、その子のものを考える能力を歪めることになる。
10歳くらいまでは、身体と精神の両方で、あるがままの世界を学習するよう自然は設計している。
「生存の知識を充分に蓄えた」という保証があってこそ、
少年少女は抽象的思考の世界へと自由にはばたくことができるである。
子供の知能はそこで初めて心と脳の真の成熟段階に入ることができる。
子供の中に形成される知識には、
「視覚」「聴覚」といった距離のある対象物を捕える感覚だけを得る次元の浅いものが多い。
「味覚」「触覚」「嗅覚」といった直接的な接触は、
菌や害を心配する親たちにより避けられたり禁止されることがしばしばある。
全次元的な世界観が構築されないと、地球マトリックスは形成されず、生存の知識も発達せず、創造性の基盤もできない。
その結果、たえまない不安と、物質への強迫観念的な執着が起こる。
『不安』は必ず知能を歪める。
それは、しなやかな心の発達や、予知不能なものと相互作用しあう能力を阻害する。
不安は、9歳前後の子供の失墜の源泉である。
その根は深く、その枝はたわわに実を結び、その影響は破壊的である。