運動が知能発達の基礎を作る
2016年03月01日 13:57
小さな子供のどんな動きも、脳システムの中に、その動きやその動きと結びついた感覚情報に関するパターンを生み出す。
例えば、新生児の手足を親が動かしたとする。
それが赤ん坊の自発的になされたものでなくても、
その体の動き自体がその能力に対応する活動パターンを脳の中に生み出す。
このように、親の勝手で始められた操り人形的な動き(首を座らせたり、お座りをさせたり、物をつかませたり)も、
充分繰り返されれば、赤ん坊自体の能力になり、そういった刺激を受けていない赤ん坊に比べると数か月早く開始され、完成される。
感覚と運動を結ぶ脳パターンが自動的に完成されるのだ。
知能は、予測不可能な未知のものと出会ってこそ発達する。
例えば、画一化された世界に住む子供たちは知的に発達しない。
物理的環境に変化がなかったり、新しい刺激がほぼ皆無であったり、
(灰色の天井やベビーベットの策を昼夜問わず眺めているなど)
更に、母親との身体の接触が無かったりしたら、
知能の遅れは避けられない。
子供が未知の世界に入っていけるのは、
すぐ戻れる安全なマトリックスがあってこそである。
そして、子供が小さければ小さいほど、いつでも素早く戻れる必要がある。