ストレスが知能を発達させる

2016年03月02日 15:53

人間の脳には約100億のニューロン(思考細胞)がある。


だが、知能の良し悪しはこの細胞の数に影響されるわけではなく、

これらの細胞を結ぶ回路の数による。


1つのニューロンは他のニューロンと繋がる連結回路を多ければ1万持つが、ほとんどない場合もある。

1つの細胞は、直接、間接も含めると約60万もの他の細胞と連結できる。

回路が多ければ多いほど、脳の演算能力は増大する。


ストレスは知能の発達方法だ。


ネズミに1日に20分ずつ電気ショックを与えると、

ネズミのシステムは、その感覚情報を処理し、調整し、適応しようとする。

その結果、学習と記憶に役立つ蛋白質が肝臓と脳に大量に生産され、

ニューロン間におびただしい量の新たな回路が即座に発達した。


このようなネズミは、電気ショックを受けてないネズミよりもはるかに高い知能や適応能力を持ち、学習が早く、適応も素早く、楽に問題を解き、生存率も高い。


だからといってベビーチェアを電気椅子に取りかえる前に心にとめていただきたい。


ストレスを与えられた脳が、ストレスのない脳より優れるとはいえ、

過剰なストレスにさらされた脳は生理学的ショックに陥り、

何もかも遮断してしまう。


よって、生体システムにストレスを与えるのは、

自然の学習サイクルの半面にすぎない。