妊娠

2016年02月17日 00:00

私が再び『自然』に目覚めたきっかけは、妊娠でした。


添加物や農薬、砂糖や油ものなど、健康に悪いものを口にするとつわりが酷くなったのです。
人生で初めて、買い物をする時に「原材料名」を見るようになり、食べ物が毒だらけであることを知りました。


何が悪いかは、お腹の赤ちゃんが全て教えてくれました。


食生活がガラリと変わりました。
砂糖を捨て、油をオリーブや亜麻仁油に変え、添加物の入った調味料や加工食品や飲み物を買うのをやめ、無農薬玄米を取り寄せ、できる限り無農薬あるいは有機野菜を使って自炊しました。
納豆、醤油、味噌などの発酵食品も昔のように自然な菌ではなく、人が菌を添加していました。
野菜は枯れるのではなく栄養価の低い腐る野菜になっていました。
加工食品やお菓子や飲み物は添加物まみれになっていました。
電子レンジで食材は毒へ変わりました。


自然と会話することをやめてしまったからでしょうか、気が付きませんでした。


『自然』昔はこれしかなかった。


でも、大人は利便性を求めて自然と対抗し、共存することをやめてしまいました。
自然は金儲けにならないからです。
気づくと、子供のころ過ごしたあの世界は、どこにもありませんでした。


私は少しずつ、昔の「自然」を取り戻そうとしていました。


出産に向けて、妊婦健診のため、病院へ通いました。
しかし、これこそどんなものよりも『不自然』さを感じました。
毎回、台に乗って足を広げられ、知らない男性医師に器具を入れられるのです。
嫌で嫌で仕方がありませんでした。
赤ちゃんが問題なく育っていることなど母親である自分が一番よく知っています。
わざわざ機械を入れて超音波で見なくてもわかることです。


予定日が近づいてきましたが、赤ちゃんが降りてくる気配はありませんでした。
促進剤を打たれる可能性が出てきました。
促進剤だけは絶対に嫌でした。


陣痛は赤ちゃんが初めて出す、力強い『意志』です。
そのタイミングも強さも全部、お母さんの体と会話しながら赤ちゃんが主体性をもって決めることなのです。
この世に生まれてくる体と心の「準備できたよ」の合図なのです。
それを無視して、こっちの都合で無理やり出すなんて酷いことしたくありませんでした。


一生懸命歩いたり、動いたりしましたが、結局陣痛は起こらず、泣く泣く入院となりました。

(結局生まれてから、まだ産むには早い大きさだったことがわかった)


「GW入ったら医師が足りないから、その前に促進剤打って産んじゃおうね」


無知な私は医者のその言葉に従うしかありませんでした。



しかし、この選択をしたことで悪夢のような産後を迎えることとなりました。